医療法人社団 いとう小児科クリニック

いとう小児科クリニック|練馬区 光が丘の小児科,内科

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予防接種

予防接種(ワクチン)

ウイルスや細菌などの病原体が体に入ると病気になりますが、同時に体には病気を追い出すための力ができます(免疫といいます)。
ワクチン接種の目的は病気にはならずにこの免疫をつけることです。
あらかじめ免疫があればその病気にかからないか、万が一かかっても軽く済ませることができます。

ワクチンの種類と間隔

(1)生ワクチン
生きたウイルスや細菌などを弱毒化して体に入れても病気の症状が出にくいように作られたワクチンです。接種後は体に実際にかかったときと同じ様な免疫ができるので1回の接種でも十分な免疫がつきやすいワクチンです。生ワクチンを接種した後、他のワクチンを接種するためには27日以上の間隔が必要でしたが予防接種法の改正により令和2年10月以降は注射生ワクチンと次の注射生ワクチンの間隔は従来通り27日以上の以上必要ですが、その他の経口生ワクチンや不活化ワクチンの接種の間隔制限はなくなりました。

(2)不活化ワクチン
ウイルスや細菌を殺して免疫をつけるのに必要な成分を取り出して作られたワクチンです。 1回の接種では充分な免疫がつきにくく複数回の接種が必要なワクチンです。不活化ワクチンを接種した後、他のワクチン他のワクチンを接種するための間隔制限は上と同様の理由でなくなりました。

ワクチンと法律

(1)定期接種ワクチン
予防接種法でワクチンの種類・接種年齢などが定められているワクチン。定められた接種期間内であれば原則公費負担のワクチンです。

(2)任意接種ワクチン
予防接種法で定められていないワクチン。多くは自己負担ですがワクチンの種類によっては公費助成があります。

同時接種

日本は先進国とされていますが、最近20年間位は予防接種に関しては使用できるワクチンの種類も少なく予防接種後進国と言われてきました。その日本でもようやく平成20年12月ヒブワクチンを皮切りに既に世界の多くの国で使用されている種々のワクチンが使用できるようになりました。それらの中には乳幼児期になりやすい重病を予防する事を目的としたワクチンも多く、小さいうちから予防接種をして早く免疫をつけることが必要です。
同時接種とは必要な時期に必要な免疫をつけるための手段の1つと考えれば良いと思います。

現在接種されているワクチン(小児領域)

●ロタウイルスワクチン  定期
ウイルス性胃腸炎の中で最も重症化しやすいロタウイルス胃腸炎を予防するためのワクチンです。
ロタウイルスワクチンは現在ロタリックス(1価ワクチン)とロタテック(5価ワクチン)が使用されています。
1価ワクチンは生後6週から4週間以上間隔をあけ生後24週までに計2回接種します。
5価ワクチンは生後6週から4週間以上間隔をあけ生後32週までに計3回接種します。
ロタウイルスワクチンは生ワクチンのため接種後は他のワクチン接種を4週間以上空けなければならず、また接種できる期間が短いためなるべく他のワクチンとの同時接種をおすすめします。
(1価と5価のロタウイルスワクチンは互換性が確認されていないので、1回目に受けたワクチンと同じワクチンを最後まで受けることが必要となります。)

●ヒブワクチン 不活化 定期
インフルエンザ菌b型の感染、特にこの菌による細菌性髄膜炎・喉頭蓋炎・肺炎などを予防するためのワクチンです。 接種対象年齢は生後2ヶ月から5歳未満ですが。細菌性髄膜炎の発症は0~1歳児に多いためなるべく早い時期(生後2カ月から)の接種開始が大切です。
接種方法は生後2カ月から接種を開始し、4~8週間の間隔で3回(初回免疫)接種し、9初免疫終了後7~13カ月後に4回目(追加免疫)を受けます。
生後2カ月から5歳の前日までは公費負担の接種票が利用できます。

●小児肺炎球菌ワクチン 不活化 定期
肺炎球菌の感染による細菌性髄膜炎・敗血症・肺炎・中耳炎などを予防するためのワクチンです。接種対象年齢は2カ月以上10歳未満ですが、細菌性髄膜炎の発症は0~1歳児に多いためなるべく早い時期から(生後カ月)の接種開始が大切です。
接種方法は生後2ヶ月から接種を開始し、4~8週間の間隔で3回(初回免疫)接種し、その後1歳過ぎに(3回目から60日以上あける)4回目(追加免疫)を受けます。
生後2カ月から5歳の前日までは公費負担の接種票が利用できます。

●B型肝炎ワクチン 不活化 定期
B型肝炎ウイルスによる感染を予防するためのワクチンです。
感染経路は母子感染・水平感染などが言われてきましたが、感染経路が不明のことも多く、日本では現在毎年2万人位の新たな感染者がいます。
接種は全年齢で可能ですが、慢性化を防ぐためにはなるべく生後早期(1~3ヶ月)からの接種開始が勧められています。
接種時期は一般的には生後2ヶ月以降に1回目を接種し、1回目接種後4~8週間の間隔をあけ2回目を接種、その後半年から1年後に3回目の接種をします。
※10歳以上の方はB型肝炎ワクチンの接種量が違いますので予め受付に御連絡下さい。

●3種混合(DPT)ワクチン 不活化 定期
ジフテリア、百日咳、破傷風の3種類のワクチンをまぜたワクチンです。接種は初回3回プラス追加1回の接種をします。生後3カ月から1歳までの間に3~8週間の間隔で3回接種します(1期)。3回目の接種終了後、6カ月から1年半後に4回目の接種をします(1期追加)。
ポリオワクチンの不活化に伴い数年後には4種混合ワクチンへ移行すると思われます。

●4種混合(DPT-IPV)ワクチン 不活化 定期
3種混合(DPT)ワクチンに不活化ポリオワクチン(IPV)を混合したワクチンです。
接種方法は生後3ヶ月から接種を開始し、3~8週間の間隔で計3回(1期)接種し、その後6~18カ月の間隔をあけ1回(1期追加)接種、合計4回接種をします。その後、抗体の減衰を防ぐため2期として2種(DT)混合ワクチンを11~12歳児に接種します。

●不活化ポリオワクチン 不活化 定期
ポリオウイルス感染によっておこる急性灰白髄炎という病気を予防するためのワクチンです。
日本では2012年9月から従来の経口生ワクチンに代わり不活化ポリオワクチンが導入されています。
対象年齢は生後3ヶ月から7歳6カ月未満です。
接種方法は三種混合ワクチンと同様、生後3ヶ月から接種を開始し3~8週間の間隔で計3回(初回免疫)接種し、その後6カ月以上(標準で12~18カ月)の間隔をあけ1回(追加免疫)接種、合計4回接種をします。

●BCG  定期
結核菌の感染を予防するためのワクチンです。主に肺結核・結核性髄膜炎などの予防を目的とします。接種年齢は1歳の誕生日の前日まで。
接種方法は4カ月検診時に該当の保健所で集団接種をします。
平成17年4月以降はツベルクリン検査をせずに直接BCG接種をする様になっています。
1歳の誕生日の前日まで公費負担となっています。
※BCGは電話・インターネットの自動予約ができませんので予め受付に御連絡下さい。

●インフルエンザワクチン 不活化 任意
インフルエンザの発症および重症化予防のためのワクチンです。
接種対象年齢は生後6カ月からです。
インフルエンザの流行状況は毎年違ってはいますが、冬季に流行することが多く、特に13歳未満の小児では2~4週間の間隔で2回接種が必要なため毎年10~11月からの接種開始が勧められています。

●MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン) 定期
麻疹・風疹に対する抗体をつけるために行います。平成18年4月から2回接種になっています。
接種時期は1期が生後1歳から1年間、2期が就学前の1年間となっています。

●水痘ワクチン  定期
水痘帯状疱疹ウイルスの感染を予防するためのワクチンです。
接種対象年齢は1歳からです。抗体をしっかりとつけるために1回目を接種した後3カ月以上あけ2回接種が勧められています。現在使用されている水痘ワクチンは副作用も非常に少なく優秀なワクチンと言われていますが、接種後1年位たつと抗体が減り始める事が多く、2回接種でのブースター効果が良いことから、日本小児科学会では、従来(5~6歳)よりやや早めの1歳6ヶ月以上2歳未満での2回目接種が勧められてきています。

●おたふくかぜワクチン  任意・一部公費
ムンプス(おたふくかぜ)ウイルスの感染を予防するためのワクチンです。発症すると唾液腺が腫れますが、時々無菌性髄膜炎やまた稀に脳炎・難聴などを合併することもあります。
接種対象年齢は1歳からです。抗体をしっかりとつけるために1回目を接種した後、5歳以上7歳未満での2回接種が勧められています。
現在は任意接種のワクチンとなっていますが、自治体により一部公費負担制度があります。

●日本脳炎ワクチン 不活化 定期
日本脳炎ウイルスに感染した豚の血を吸ったコガタアカイエカを介して感染する日本脳炎ウイルスに対する免疫をつけるためのワクチンです。
接種対象年齢は1期が生後6カ月以上7歳6カ月未満、2期が9歳以上13歳未満となっています。
接種方法は一般的には3歳以降に1回目の接種後1~4週間後に2回目を接種(1期)、その後約1年後に3回目を接種(1期追加)、9~12歳で4回目(2期)を接種します。

●2種混合(DT)ワクチン 不活化 定期
破傷風とジフテリアの2種類をまぜたワクチンです。2期は3種または4種混合ワクチンの1期でできた抗体が減衰しないように11~12歳で1回受けます。

●ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン 不活化 定期
子宮頸がんの原因になるヒトパピローマウイルス感染を予防するためのワクチンです。
ガン発生率の高い16・18型の感染を予防するためのサーバリックス(2価ワクチン)と6・11型の感染予防を加えたガーダシル(4価ワクチン)の2種類があります。
対象年齢は日本では2価ワクチンは10歳以上、4価ワクチンは9歳以上となっています。
一般的には11~16歳の女性での接種が推奨されています。
接種方法は初回接種から2価ワクチンは1カ月、4価ワクチンは2カ月あけて2回目を接種、初回から6カ月あけて3回目を接種します。
(2価と4価のワクチンは互換性が確認されていないので1回目に受けたワクチンと同じワクチンを最後まで受けることが必要となります。)
小学校6年生から高校1年生までは公費負担の接種票が利用できます。